丹田魂魄について

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第5回
丹田魂魄について

松本 岐子

鍼灸界の風雲児であるキャプテン岐子が
風門からの風を受けて尿(いばり)川を航行。
その先には宝物が隠された光の渦が!

「丹田」とは何なのか?

丹田と言うと、臍下丹田とか丹田呼吸などの言葉は広く流通しており、下腹部に元気の源があり、そこが弱らないようにすることが健康と長寿につながるとは良く耳にするところである。
「丹田」は、元来古代中国の道教で使用され始めたことばで、鍼灸の古典である黄帝内経や難経には出てこない。
丹田は、生命エネルギーを生み出す中枢といわれ、丹は生命エネルギーそのものといえる。道教とは、その丹を人為的に生み出すことで不老長寿を得るための科学と実践とも言うべきものである。丹を作る技法を錬丹術といい、鉱物から作るものを外丹と言い、身体内に丹を作ることを内丹と言う。

通常、丹田と言うと臍下丹田を指すが、道教では臍下丹田を下丹田と言い、他に上丹田、中丹田と言うエネルギーの中枢があるとしている。
具体的には、中国の東晋の時代の葛洪(かつこう、4世紀頃)が書いた、道教の古典でも最も有名な書物である「抱朴子(ほうぼくし)」に、以下のように書かれている。

「臍下二寸四分が下丹田。心下の絳宮金闕が中丹田。人の両眉間から中へ一寸が明堂、二寸が洞房、三寸が上丹田」

一般には臍下三寸と言うが、ここでは二寸四分となっており、ツボで言えば、三寸が関元、二寸四分は石門と関元の間となる。

絳とは「赤」のことで、「闕」が宮殿。赤い宮殿と金の宮殿で、心臓(赤)、肺(金)を指すものと言える。

明堂は月光の射すお堂(明は日+月であるが、日は窓枠の象形と言われている)。洞房は男女の寝屋、もしくは瞑想する場所と言われている。

下丹田ではエネルギーの基本点な物質である「精」、中丹田では生命の動力である「気」、上丹田では生命を統括し、精神機能を司る「神」が作られると言われる。
道教の文献では、「精」から「気」が生じ、「気」から「神」が生じるとも言われるが、生命の根本物質である「精」を納めている下丹田は特に重要視されて、臍の下にあることから一般にも「臍下丹田」として知られている。

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