陽白、完骨、風池
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第8回
陽白、完骨、風池
松本 岐子
鍼灸界の風雲児であるキャプテン岐子が
風門からの風を受けて尿(いばり)川を航行。
その先には宝物が隠された光の渦が!
目次
【頭や顔のケガに要注意】
昔から子どもにケガはつきものと言われますが、最近、顔にケガをする子どもの割合が増えているそうだ。日本スポーツ振興センターの統計では、平成5年以降、全国の保育園や幼稚園で幼児がケガをしたケースのおよそ半数が顔のケガでしたことがわかった。なかには転んでドアにぶつかって額に大ケガをしたり、転んで顔を打って鼻の骨を折ったりするなど、大きな事故も起きている。なぜ、幼い子どもたちに顔のケガが増えているのか、背景として見えてきたのは、赤ちゃんの頃に誰もが行う“ハイハイ”の経験だそうです。「子どもを早く立たせたい」という親の思いがあったり、部屋が狭くて家具が近くにあるためにすぐにつかまり立ちをしてしまったせいで、昔と比べると“ハイハイ”をする期間が短くなってしまったというのが、保育や小児科などの現場が共通して感じていることだそうです。以前は“ハイハイ”することによって腕の力が鍛えられ、その後に立ち上がるという手順を踏むことにより、自分のバランスが崩れそうになったとき、立て直す練習ができていた。しかし、そういう機会がなくなってしまったことが一つの原因ではないか」と考えられています。
こういった背景から、頭部や顔面といった外傷から、首が痛い、肩が痛い、頭痛を主訴として来院してくる患者さんが、近年多いと感じられるのは私だけではないのではなかろうか。